管制官の誤指示により閉鎖中の滑走路に着陸

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 29日夜9時39分頃羽田空港において、とかち帯広発のJAL1158便(エアバスA300-600R)が、補修工事で閉鎖中のA滑走路に着陸しました。この日,A滑走路は夜9時30分から補修工事(定期的な補修工事)に入る予定でしたが,実際はまだ作業が始まっておらず滑走路上に工事用車両などが無かったため,大事に至ることはありませんでした。後続の札幌千歳発のJAL1036便(B777)も最終の着陸態勢に入っていましたが,管制官の指示で着陸のやり直しを行いました。
 現在のところ,このアクシデントの原因は,滑走路の閉鎖に気づかなかった(あるいは失念していた?)管制官の誤指示によるものとされています。ニュースの見出しに,「閉鎖中の滑走路に日航機が誤着陸」とありましたので心配いたしましたが,今回は管制官のミスのようです。それより何より事故にならなくて良かったと,心から安堵しました。滑走路上の障害物との衝突による事故は,これまでも実際に起きていますから。
 こうなると,「管制官は何をやっていた」ということになりそうですが,管制官の仕事の実態も気になるところです。最近のさまざまなアクシデントや福知山線の悲惨な事故の遠因には,人間の能力の限度一杯のところで働かされている実態もあるように思えてなりません。公共交通機関の安全が揺らぎ始めている今,安全を守るためには何が大切なのかを議論する必要があると思います。
 ところで報道によると,各便の乗員乗客は,JAL1158便(とかち帯広発)が50名,JAL1036便(札幌千歳発)が160名でした。それぞれの旅客定員は,A300-600Rが290名,B777(おそらく,レインボーセブンなので)が380名です。ゴールデンウィーク初日の搭乗数としては,ちょっと少ないように感じます。連休と言っても夜の羽田行は,こんなものなのでしょうか?ここ最近の連続したトラブルの影響かも知れないと,心配になってしまいました。JALには,こんな時だからこそ,頑張って欲しいと願っています。
 掲載したのは,参考写真(エアバスA300-600Rの同型機)です。